つまずく人の歩き方

よくつまずく人

私のレッスンに来られる方で「よくつまずいて、転んでしまうんです」という方が度々いらっしゃいました。つまずいてしまうので、いつもお膝が黒ずんでいたり、傷が絶えなかったりしているそうです。


年齢的にもそんなに転んでしまいそうな足腰の弱い方々ではないのにもかかわらず。

そして、数ヶ月レッスンを重ねていくと「転ばなくなりました!」と嬉しそうにお声をかけてくださいます。

つまずく・つまづく

さて、「つまずく」と「つまづく」どちらが正解かお分かりですか?


実はどちらも使いますが、キーボードで入力すると「つまずく」を多用するようです。


元は「爪突く」から来ている言葉なので「つまづく」の方がメインになりそうな気もしますが。

次は漢字です。「躓く」や「蹉く」を使います。


躓くは足がものに突き当たって体勢を崩すこと。
蹉くは足がもつれて体勢を崩すこと。
少し意味は違うようですね。

私のレッスンに来られた「つまずく方々」はどうやら躓いて転んでしまっていたようです。

なぜ躓くのか

なぜ躓いてしまうのでしょう。
大きく3つ考えられます。

?  足首が硬くなっている
?     つま先を上げる力がなくなっている
?     姿勢が悪くなっている

まず挙げられるのが、足首が硬くなっていてつま先を上げにくくなっているということです。


みなさんの足首はどのくらい動くでしょう。


足首の動き(可動域)の正常角度は足首を直角にした位置からつま先を20度上げることができ、直角の位置からつま先を伸ばしたときに45度まで足先を下げることができると言われています。(日本整形外科学会より)

日々の生活の中で、運動が足りなかったり、歩き方が悪かったりすることでいつの間にか足首の動きが悪くなっていく方をたくさん見受けます。

足首の可動域を広げるストレッチ
足を前に伸ばして床に座ります(長座位)
息を軽く吸って、吐きながらかかとを前に押し出すようにしてつま先を手前に引きます。
もう一度息を吸って、吐きながら今度はかかとを引くようにしてつま先を伸ばします。
これを毎日少しずつ回数を重ねていきましょう。

そして、次につま先を上げる膝下の脛(すね)の部分である前脛骨筋が弱ってきていて、自分ではつま先を上げているつもりなのに実際には上がっていないということが考えられます。


この力がなくなって足先を上げることが少なくなるのも、足首の可動域をいつの間にか少なくしている原因になります。

そして、前脛骨筋が弱ってきているということは、その拮抗筋であるふくらはぎも力がなくなってきているので、両方を刺激しておく必要があります。

前脛骨筋を鍛えるエクササイズ
椅子に浅く座ります。
つま先をリズミカルに上下させましょう。
軽快な音楽をかけて、その音に合わせて行うと回数を増やすことができます。

続いてふくらはぎを刺激するエクササイズを行いましょう。

ふくらはぎを鍛えるエクササイズ
椅子に浅く腰をかけます。
かかとをリズミカルに上下させましょう。
軽快な音楽をかけて、その音に合わせて行うと回数を増やすことができます。

このエクササイズは椅子に座って行いましたが、立ち上がって行うことでさらに強めることもできます。

最後に姿勢の問題です。
躓く方の多くは姿勢が悪くなって、前屈みの状態になっています。
前屈みだとなぜ躓くのか。

真っ直ぐ立って、少しだけ上半身を前に傾けてみればわかりますね。
体重がつま先に乗るので、上げにくくなるのです。

私のレッスンに通って躓かなくなった方々は、姿勢が良くなり、足首の可動域が増え、つま先が上げやすくなったことで怪我を予防できるようになりました。

全て関連がある行動なのです。

躓く原因を知って、それを回避する行動を行ってください?

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